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re:はじめまして、くいだおれともうします。
庄司 拓哉(2005/01/18 08:25)


 現実と混同、または、現実の延長線上で夢を解釈するのは間違っているという意味で、その通りです。
 夢の世界には「夢の世界独自のルール」があります。 それは「シンボル性」です。
 つまり夢を「夢の表現のまま」のナマの情報として受け取ってはいけないということです。
 一例として分かりやすい例を挙げると、夢の中にセックスの生々しい描写が出てきたとします。 これを「性的欲求不満・・・」という解釈をするのは99%間違っています。 性的描写が生々しければ生々しいほどそうだと言えます。
 性に纏わるのものは夢の(深層心理のイメージの)世界に於いては「生命感」「生命のエネルギー感」を伴ったイメージとして理解されるのが正しく、「結び」をシンボリックに表現したい時に出てくるイメージの代表です。 
 更に例を重ねますと、、、大嫌いな取引先の異性とセックスしている夢を見たとしましょう、、、これは単純に言えば「その人と協調関係を結んだ方が得になるよ」と自分の無意識が教えてくれていると言えます(しかも、それが決定的にその人のその後の運の良し悪しを左右する場合がセックスというナマな表現となる)。
 これを「その人とセックスしたい気持ちを抑圧している」とか「性的倒錯傾向がある(嫌いな相手とのセックスという亊から)」とか解釈するのは十中八九間違いです。

 この例からも分かるように奥さんの夢の場合も、「自分が重い病気にかかる」というのは「何を象徴しているのだろう?」と考えてみるのが正しいのです。

 当然、夢の世界ではその人自身が「その世界の主(あるじ)」ですから、その主が「重い病気にかかる」という設定は、物語りなどで「王様(女王様)が病の床に伏す」という筋書きと同じだと考えられます。
 そして何故か、その女王様は(その世界で最高権力者であるにも関わらず)その問題を自分で解決できないという設定になっているのが定石です。 そして、これもお約束として「その世界の者ではない若者」(これは大抵「弱き者」「小さき者」であるのもお約束 => 「ロード・オブ・ザ・リング」を見よ)が救世主として現われると決まっています。

 ここで私が思い出すのが、エンデの「果てしない物語り」です。 この話の中では、いじめられっ子(「弱き者」「小さき者」)バスチャンが、ファンタージェンの女王様に「新しき名前」を付ける亊で女王の病(ファンタージェンが「虚無」に呑み込まれていってしまうという表現)を癒やせる(ファンタージェンを救う)という設定になっています。

 これらの一連のイメージが何を意味しているのか、かなり簡単に(なので少々粗っぽい解釈ですが)説明しますと、、、
 「その世界の最高権力者が自らの世界を救えない」というイメージは、閉塞状態に陥って現状を打破できない心理状態(つまり何らかの心理的病性の表現)を表わしています。
 そこに「その世界の者ではない救世主」が現われる、というイメージのポイントは「その世界の者ではない」という点です。 つまり裏返せば、その世界の現状には「解決の糸口が無い」ということを意味しています。だから「その世界の者ではない」力が必要とされるのです。
 そして、この救世主が決まって「小さき者」「弱き者」であるというのは、つまり、その人の中で「こんなものは大したものではない」と打ち捨てられている、または気付かれていない(無視、もしくは軽視されている)その人の力(こころの部分)を暗示しているのです。
 気付かれていない、つまり「無いと思われている」ので「その世界の者ではない」という表現を取るのです。

 つまり、これは「その人を救うのはその人自身である」ということ(これは、心理療法の黄金律である)。 但し、それは既存、既知のその人の能力ではなく、寧ろ、その人の中に於いては、価値を認められていない、軽視、場合によっては軽蔑すらされている部分の能力である、と言わんとしているのです。

 奥さんの話の戻すと、奥さんのこころ(無意識)が治ろう(治そう)という意志を示しだしているとは、まず言って良いです。 それは何故かと言いますと、治す(治ろうとする)力が動き出しておらずに、ただ病んでいるのみならば「病んでいる」という具体的なナマな表現は出てこないからです。 光の無い暗闇に光が当たって初めてそこが暗闇だった亊がわかるのである、と抽象的に言った方がピンと来るでしょう。

 ただ安楽に考えて貰っては困るので、、、心理的な病は、治ろうという動きが起こり出した時こそ苦しみが一層増す(一時的に悪化する)という事実がある亊をお伝えしておきます。
 その苦しみの中に「(自分の)小さき者」「弱き者」を見付けれた時に初めて快方に向かうのだと(つまり、見付けれるまで苦しさを享受する必要がある)。

 ミヒャエル・エンデの「果てしない物語り」を一読される亊を奥さまにお勧めします。

*********** 庄司 拓哉 ************
Mailto:yumesaki@mono-style.com
http://therapy.under.jp/dream/
*** 物語り研究所「夢前案内人」*****
*** ●夢分析・カウンセリング●*****


このメッセージの親記事です

はじめまして、くいだおれともうします。 : くいだおれ君 (2005/01/15 15:46)
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