慣用句の嘘「火のないところに煙は立たぬ」
3月 23
心理学エッセイ 嘘の心理学, 空気としてのマインド, 臨床ユング心理学 No Comments
言葉通り、文字通りであるなら間違いではない、その通りなのだが、、、
より正しくは「煙を立たせようと火を点けるヤツが居る」である。
少なくとも、世間一般にこの言葉が囁かれる時の大概はこっち方である。
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この言葉を錦の御旗にして噂を広めるのに加担していている人の言葉も十中八九信用できない(煙を立たせようとしている当の本人である場合も)。
燃えやすい乾いた木を燃やせば煙は大して発生せず、煙が盛大に立つのは寧ろ燃えにくい生木である。
実際、ネイティヴ・アメリカンや戦国時代の武将は、狼煙を上げるためには、乾いた木や油を使って火を或程度以上起こしてから、これに生木をくべた。
生木に火を点けようとしてみたことのある人なら分かるだろうけど、生木はちょっとやそっとのことでは火が点いてくれない。やっとのことで何とか火が点いても、もうもうと煙が立ち上り、煙が目に染んで痛いわ、咳き込むやら、、、。
(現実の火災等の場合とは違って) 煙が上がっているのを見付けたら、火元を探すのではなく、咳き込んでいる奴、扇いでいる奴を探す方が良い。