維新の会は支持層の「何を支持しているのか」を見誤ると支持を急速に無くす

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ここ二週間くらいTVは見ていなく、特に政治のニュースはウェブ記事でも参照してなかったので浦島太郎的エントリーだが、小沢一郎氏のことを持ち上げるコメントをtwitter上でしていたり、橋下氏および維新の会は本格的に中央政界進出を目論んでいると思わせる情報が飛び交っているようだが、過去記事で橋下氏支持を表明している私としては一言云っておかないといけないと思う。

大阪市民、大阪府民には、ここ最近のトレンドなのではなくかなり以前から根強く「東京と一線を画したい」という気持ちがあり、これは正確には「永田町・霞が関と縁を切りたい」であり別に「東京人嫌い」という話ではない。
経済取引相手としての東京圏は無視出来るほど小さい相手ではないので付き合っていきたいが、もしこれが中央政府の影響込みなのならば東京圏とも距離を置きたいというのが本音である。
繰り返すが、ここでいう東京とは「実在の東京という場所」のことでもなければ「実在の東京に住む人達」でもなく「永田町・霞が関」のことである。

私の観察する限りに於いても「大阪独立を目指す」と明言しているからこそ橋下氏を支持している人達が多く居るのだと思われる。
私自身の考えは憲法を含む最低限のものを除いて独自法を制定しての関西道を作ってしまえ(国連の一議席も取る)というものだが、ここまで過激なものを指向している人は少ないだろうが、調度良いタイミングでエントリーされた池田信夫の提案する「チャーターシティ」 なら支持する人は多い、というよりは支持しない人は少ないのではないだろうか?

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同エントリーで池田氏も述べている通り、国内でのパイの分配争いをしている時代ではなく、国境を超えて香港やシンガポールまたドバイなど都市単位で競い合う時代なのである [1] 。 国単位の覇権争いをしている時代は終わって都市単位で競い合う時代に入っているということ、また、なぜ香港・シンガポールなどが国際的に繁栄しているのか考えて盗めるアイデアはいくらでもあるということ、各地域地方が国際的舞台に直接立った方が国全体としても豊かになれること自体は20年以上前に大前研一氏が指摘している。

もちろん、中央政界進出をちらつかせたり等は、中央政界の政局をコントロールしたい駆け引きの一環である可能性も大きいが、こういう政局的駆け引き自体が支持層に嫌われ急速に支持を失う可能性が小さくないことを、もっと橋下氏は認識すべきである。

こういう政局的駆け引ばかりをやってきてる国会議員連中にもういい加減うんざりしている。これが大阪市・府民のみならず日本全国民の大半が抱いているであろう気持ちである。
それに、独自政策をやっていくには現行法が壁となってあちこちに立ちはだかることは事実だが、法改正から着手していくのは手続き論としては正しくても、現行法を盾にとって政策を潰し政治家を身動きできない狭路に閉じ込めるのが霞ヶ関官僚の伝統的常套手法である点に鑑みれば [2] 、そこに入っていくのは実に危険極まりない。

——–[ 脚注 ]—————-
  1. というより国境に呪縛された発想で居続けていると沈んで行く
  2. 実際、自民党も民主党もこの手に掛かって自滅している

[Mac OS X] PDFを面付け(ページ割)して両面印刷できるようにする

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個人的な用で「両面印刷前提で面付け(ページ割)をしてくれるソフトは無いかな」と探していて丁度よいものを見付けました。
この件でGoogle検索してみると結構同じニーズをもっている方は居るのに、なかなか丁度よい情報を掘り当てるのに苦労しましたので、同じく苦労される方の減ることを願ってのエントリーです。
仲間内の冊子や小規模にパンフレット等を自家生産する時など、高価なプロ用DTPソフトを買うほどではないという方向けに調度良いと思われます。

Create Booklet 1.1 support Snow Leopard

ソフトの使い方自体は実に簡単で、Mac OS X のシステムのプリント・メソッドにアドオン的に組み込まれるかたちを取っており、プリント・ダイアログ内から操作すると面付けしたPDFファイルを生成し、プレビュー.appが起動して結果ファイルが表示されるという具合です。ここから直接プリントアウトするなり、別名保存すればO.K.

ただ、ドイツ人作者(横書き文化圏)によるものなので例示のように縦組みの右開きの冊子を作りたい場合、ちょっとした工夫が要るので具体的に示します。

横書き(左開き)で構わないのなら例えばウェブ・ページをSafariで開いたものでも実行でます(確認済み)が、右開きにしたい場合は基本的には原稿ファイルはPDFで書き出して下さい。

  1. 書き出したPDFを開いたところ。ファイルを開いたところ画像

  2. 次に右のサイドバー(ページの一覧が表示されている箇所)をクリックをし(一度改めてクリックしないと上手くいきません)「command + a」で全選択。全選択状態画像

  3. 全選択状態で「時計回りに回転」(または反対に「反時計回りに回転」)を二回実行して上下逆さまに。時計回りに回転画像

  4. 上下逆さまになった状態。逆さま画像

  5. プリントを実行してプリント・ダイアログを開き、ダイアログ内左下の「PDF▼」というボタンをクリックして出るメニューから「Create Booklet」を実行。Create Booklet実行画像

  6. すると、暫らく待っていると面付けされたものが別ファイルとして開く。面付け完了後画像

  7. このままでもプリントアウトするのは差し支えない。が逆さまのままだと気持ち悪い人は、再度右のサイドバーをクリックして全選択し「反時計回りに回転」(または反対に「時計回りに回転」)を二回実行して元に戻す。面付け完了後反転復帰後画像

2012年4月9日18時35分追記:
奇数偶数ページのみプリント画像両面プリントにしたい場合は「奇数ページのみプリント」でプリントアウトし、原稿を裏返しでセットし直して「偶数ページのみプリント」を実行。
「奇数/偶数ページのみ…」はプリント・ダイアログ中の「用紙処理」項目内「プリントするページ」で選択できます。
(プリンターの仕様によっては原稿の吸い込み順&向きの関係から一方(奇数ページor偶数ページ)は逆順プリントにしないといけない可能性があります。一ページ当たり刷り枚数が多い場合はページ毎に区切って印刷していった方が良いかも知れません)

2014年6月13日 02:03 追記:
作者さんが配布ページを閉めてしまったみたいで上記URLはデッドリンクになっています。
download.com のサイトからは、まだダウンロードできます。これもいつまでダウンロードできるかはわかりませんが。

Create Booklet for Mac – Free download and software reviews – CNET Download.com
  http://download.cnet.com/Create-Booklet/3000-2088_4-86349.html

当方環境:OSX Mavericks 10.9.3 に於いての現段階では正常に動作しています。

流動性とは「バリアフリー化」されているか否か

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大筋同意できる。特に「雇用の流動性のなさ」の問題は大いに同意できる。

若い世代でネガティブな労働観が増えている! お金儲けは悪だと洗脳され、会社ギライが多い日本人|これからの日本について、自分のアタマで考えよう!|ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/16881

それだけに「英語ができないと・・・日本語しかできない人が多いのは問題」的な締めになっているのはどうなのかなぁと思う。自分のアタマで考えよう
英語ができないよりはできた方が良いに決まっているが、「できる or できない」の問題ではなく「世界に対して何処までリーチできるか」の問題が大事・・・つまり単に英語理解力/会話力が身に付いているだけでは大した意味なくて、その後の「それで? – So what?」の部分が大事な筈。

もちろん文脈込みで読めば、そう言わんとしているのは分かるので、対談者ご両人というよりは、記事を纏めた編集者のセンスが悪いって話だけかも知れませんが。

本題だと思われる「雇用の流動性のなさ」の問題は当ブログでも何度も取り上げているし、その度ごとに引用している(に等しい)池田信夫氏も、それこそ何度も何度もしつこいくらいに指摘している問題です。
これは平たく言えば、ある時に所属している集団が自分の居場所として不適だと感じたら他の集団に「鞍替えする機会均等という意味の自由」が或程度以上存在しているか否かということです。「機会均等という意味の自由」というのは「バリアフリー化」されているか否かだと言い換えられます。

このことは少し考えれば分かる通り、いじめ、特に「日本特有のいじめ」の性質とも通底します。クラス等で無視されるというのが、いじめとしての効力を大きく発揮するのは、その集団以外に居場所を見付けられるかどうかのバリアフリー度合いと反比例するからです。
この意味では日本の社会自体がそもそも「いじめ体質」であると言えると思います [1]

[amazonjs asin=”439661392X” locale=”JP” title=”日本人の9割に英語はいらない”]先述の英語の件も、英國の言葉という意味の英語ではなく、実は米語でもなく、Global English化された==バリアフリー化された英語であるという点。この点を見落として「英語、英語、、、」と言ってもあまり意味はない。
つまり英語自体を学ぶというのではなく、その「バリアフリー感覚」を学ばないといけないのです。

——–[ 脚注 ]—————-
  1. 大人がそういう社会を形成しておいて「いじめはいけない」などと言っても子供に対してどれほど説得力があるのだろうか

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