太陽太陽のサイン = 牡羊座牡羊宮のサイン

 太陽は本人の自覚的、公的部分を司り月は基本気性を含むプライベートに深く関係(母親に代表される親からの影響という意味がある)し無自覚&無意識的です。 牡羊座に限らず太陽&月が共に同じ宮に在位している場合全て共通して言えますが、公私の区別が曖昧になります。 これは太陽の方がイニアチシヴを握っている場合と月の方がイニアチシヴを握っている場合で二つに分かれます。 太陽or月のどちらがより強い影響力を行使しているかは、年齢が幾つか、性別は?という問題と、太陽or月のそれぞれがどういうアスペクトを取っているかによります。 おおよそ男性は太陽、女性は月、年齢が若ければ月(概ね25歳以前)、これ以降は太陽という感じです。 特に10歳前半頃までは性別に関係なく月の作用の方が勝っていると考えて差し支えない(これを称して「太陽意識が獲得出来ていない」と言う)。

太陽牡羊座/月牡羊座
 前向きで何か新しいことにチャレンジしている時に一番生き甲斐を感じ実際に成果を上げやすい、リスキーな状況を好みそれを私生活にまで持ち込むので恋愛に限らず人生自体がドラマチックになりやすい。  能動性が強いので他人を傷つけてしまうことは少なくないが、独特の直観性を持ち合わせているので鈍感ではない。 日々変わりばえしない平凡な人生を送っているとエゴイスティックな面が目立ってくる。

太陽牡羊座/月牡牛座
 牡羊座の太陽がチャレンジ精神旺盛なのだが、牡牛座の月がワンテンポ遅く状況認識が甘いまま太陽の方が先走ってしまうというチグハグさによって無駄な骨折りを数多く経験する。 いきおい「当たって砕けろ」タイプになりやすく労力の無駄は多いがそれなりの成果を手に入れられる。 目下の者を可愛がるので有能な部下に恵まれれば成功者になれる。 一昔前(というより昭和の?)の人情ドラマの定番キャラクター八百屋、魚屋のおやじさんがこのタイプ。

太陽牡羊座/月双子座
 折角の牡羊座-太陽のバイタリティーも気移りしやすい双子座-月の撹乱を受け、幼少期の躾や教育がかなりしっかりしていないと、上記「太陽牡羊座/月牡牛座」とは違った意味で実にならない無駄が多い。 実になるまで待てないと言った方が正確か。 落ち着いた性格に育っていれば直感性を豊富な情報収集能力が裏打ちするので、動くべき時と動かざるべきの判断のメリハリが効いてくる。

太陽牡羊座/月蟹座
 非常に強い自己正当化する気質を持ち頑固者。 自分の敵と味方をはっきり分けて対応してしまいがち。 他人に自分を理解して貰えるよう説明するのが苦手で、一方的になりやすい。 自分の説明のマズさに気付かず「誰も解ってくれない」と僻みっぽく成っている方も少なくない、そのくせ自分をアピールしたい欲求が強く自己の内部での葛藤が大きい。
 月は蟹座のルーラー(支配星)でここだけで自己完結してしまいやすく他人から見えにくい印象を与える、この月がアスペクトを全く取っていないと自閉的感じすら漂ってくる。 私生活と公生活を不気味なくらい峻別する二重生活をすると上手くゆく場合もあるが解離性人格障害っぽくなる危険があり必ずしもお勧めできない。

太陽牡羊座/月獅子座
 前向きなことは月牡羊座と変わらないが「リスキーな事に挑んで叩き潰す事」よりも「リスキーさをコントロールして手玉に取る事」に面白味を感じ興味が行く。 社長向きの組み合わせと言われるが、迫力(雰囲気)だけでひとを魅了しようとする悪い癖を持ち教育程度が低いと一本調子になるので必ずしも大物に成るとは言えない。
 自分を他人にどう印象付けるかに執着し言動は総じて大仰。 おだてに弱い。

太陽牡羊座/月乙女座
 牡羊座の太陽は本来自由奔放な環境でこそ本領を発揮できるのだが、それが「日常の些末な事に囚われる」乙女座の月の影響を受け妙にこじんまりした環境に自分を置いてしまう、こうなると牡羊座の太陽はその持てるエネルギーの持って行き場がなくなり丁度軽自動車に3000cc以上ものエンジンを載せているようなアンバランスを生じ、自分の内部での消耗が大きい。 キャリアアップに直結しないのに英語などの資格取得にチャレンジする人に多い。
 太陽の年齢域である25〜35歳までにゆったりしたモノの観方を身に付けるか否かによってその後の人生が大きく変わる。 二代目社長(有能なブレーンは既に居る)なら上手くゆく組み合わせだと言える。

太陽牡羊座/月天秤座
 この組み合わせはオポジションの関係になり、若年期には「他人の風評を気にし影響を受けてしまう自分」と「独立心が旺盛な自分」という自己矛盾が生じる。 しかしこれも自己を客観化出来る年齢に成るにつれバランスの取り方を獲得することが多い。 それを阻害する他の感受点のアスペクトには注意を要する。
他人の意見を自己の目的の為に取り入れていくのに躊躇がなく巧み。 ある種のタレント性を持ち合わせている。

太陽牡羊座/月蠍座
 社会的なステータスを得ることに非常な執着を示し、独特の威圧的雰囲気を持っている人物が多い。 黒魔術などに興味を示し、調和的性格を後天的に得ていないと自分だけの論理が通用する狭い世界=セクトを形成するような処がある。 矛盾するようだが我侭なひとは少ない。
 この人にとって人間関係は「支配するか支配されるか」で非常に切迫した人生観を抱いている場合が多い。

太陽牡羊座/月射手座
 「能天気」と形容されているひとが多く、小さい事象を全く意に介せず雄大な人物が多い。 雄大さは時に「趣味の悪さ」や「大雑把」になることも多く、必ずしも雄大さ=大人物だとは限らない。
 「逆境」を「チャンス」と受け取るひとの典型的な組み合わせ。 実際にチャンスを逃さない目敏さを持っている、その割にコセコセしていないのが特徴。 他人の目から見ると棚ぼた的にチャンスを得ているように思えある種のジェラシーを感じるかも? 「リスキーさの中にチャンスを見出す才能がある」と言って良い。
 この組み合わせの特徴として、他の感受点の配置で良くないモノがあると途端に「自分本位」「粗雑」といった欠点ばかりが目立ってくるということが挙げられる。

太陽牡羊座/月山羊座
 自分への評価が非常に厳しく遠慮がちなので他人から見ると自信が無いひとのように見える場合が多いが、実は自分の信念に確固たるプライドを持っている。 自らに「試練」という足枷を填めるタイプで「我に艱難辛苦を与え賜え」と天に祈った山内鹿之助を思わせる、または星火雄馬などスポ根漫画の主人公と言ったほうがお解り頂けるか?(これも古いか?笑)
 「バラ色の未来に希望を託そうとする」牡羊座の太陽と「何事も過去からの積み重ねが重要だと考える」山羊座の月が互いに足を引っ張るスクエアの関係で自己の内部での葛藤が大きい、「下積みからの地道な積み上げが在ってこそ成功の意味が在る」と考える処があり生まれ育った環境が恵まれている人ほど「自分は不幸だ」と思う傾向を示す。

太陽牡羊座/月水瓶座
 未来志向の改革精神に富んでいるが、個人的些末な感情を軽視する言動が目立つ。 安楽な生活に眠りこける事を非常に嫌い、変化の激しい環境に居ると生き甲斐を感じる。 逆に安定した平穏な生活を営んでいると「破壊衝動」「残忍性」が顔を出し問題の多い人格になる危険性が高い。 故に結婚生活は上手くいかない場合が多い。 男性の場合そういう女性を伴侶に選んでしまうという意味でもある。
 軍関係の研究開発部門など非日常性の高い職に就いていると意外と普通の人で居られるのかも?と思われる。

太陽牡羊座/月魚座
 幼い頃は両親、兄弟、祖父母べったりの内弁慶が成人するに伴って自己主張のハッキリした人物に化ける場合があるが、これがその典型の一つ。 裏返せば幼少時期に充分甘やかせてやっていないと自我がしっかり育たない危険性が在ると言える。
 つまり身内に非常に強い心情的愛着を抱いており、それが精神的大黒柱として存在していると安定感のある人格になる。
 太陽or月に撹乱するアスペクトを持っていると、自己の都合の為に正義を曲げる「雰囲気重視のご都合主義者、なぁなぁ主義者」を作る。
 霊的、精神的なモノに冷静な判断を失いやすい組み合わせなので占い、宗教関係、精神研鑽セミナーなどには近づかない方が無難、と言っても騙される側ではなく騙す側に回る可能性も高い。 逆に真面目な信仰を持っている方が安定できるかも?とも言える。


本稿は1998年初出のものに一部加筆訂正(誤字脱字の訂正、時代に即さなくなった表現の修正)して再掲するものです。