太陽太陽のサイン = 蟹座蟹宮のサイン

太陽蟹座/月牡羊座(スクエア関係)
 かなりお節介な組み合わせで周囲を自分のペースに巻き込もうとする行動パターンが特徴。 これは自分のテリトリーを守る為のいわば自衛策で、開放的人格なのではない。 防御本能が強く「攻撃こそ最大の防御」と考えるというわけ。 自分が心を許している人には心底面倒見が良く、その範囲に居る人には頼り甲斐のある人物。
 攻めに徹している内はやたらに威勢が良くお調子者ですらあるが、守りに転じるとじっと身じろぎもせず嵐が去るのを只ひたすら待っているタイプ。 攻めと守りの区別メリハリが利いているとは言えるので、野球の監督的才能があるとは言えまいか?

太陽蟹座/月牡牛座(セクスタイル関係)
 普通である事に拘り、ありきたりで誰でも馴染めるモノを善しとする。 実質的な処にお金を掛ける傾向があり、住宅のリフォームで例えると客間よりお風呂やトイレにお金を掛ける。
 一つのフィールドにじっくり取り組む事で能力をジワジワ身に着けるタイプなので、主婦であればその中でも取り分け古いタイプの良妻賢母型、仕事に従事しておれば庶務、総務などが向く。 異動の頻繁な会社に勤めていると新しい環境に慣れるのに時間が掛かることが災いして「駄目社員」「無能者」のレッテルを貼られてしまう可能性が高い。

太陽蟹座/月双子座
 独身時代は社交的で異性関係も派手め(そういう印象を他人に持たれやすいというだけで実際にはそれ程でもない場合が多い)だった人が結婚すると一転してマイホーム主義者に豹変する、これが典型である。 人物的には庶民的ではあるが垢抜けたこっざっぱりしたひとが多い。
 蟹座の太陽は抜群のハウスキーパー的センスを持っており主婦(or主夫)向きとされるが、この組み合わせの場合外向性が強く、双子座の月は後片付け、始末が苦手なぐうたら者なのでそうとは言い難い。
 商人(あきんど)的センスがあり、こじんまりした料理屋や子供服のリサイクルショップなど小さい規模の対人ビジネスを女性主導でやると上手くゆく。

太陽蟹座/月蟹座(コンジャンクション関係)
 誰にでも馴れ馴れしく接してしまうのに、他人から馴れ馴れしくされると怒る身勝手さがある。
 没個性に安心感を覚える処があるので、一昔前の日本型サラリーマン向き。
 「要領の良さ」「段取りの良さ」というモノにコンプレックスを感じており、これがこのひとの真面目さを作るのに一役を買う。 自由奔放な環境に居ると結構お調子者なので判らないが、実際には傷付きやすく小さいことでウジウジ悩む。 悩み出すと周りに壁を作るので独りで放って置いてあげること、下手に関わりに行くと噛み付かれます。

太陽蟹座/月獅子座
 面倒見の良い親分肌で目を掛けている者は非常に可愛がる。 親分という表現から判るように本来的には広く普遍的奉仕精神、博愛精神を持っているわけではない。 どこで線引きするかは本人の自覚によって千差万別で、広く世界規模になる場合から、ごく小さいセクトに至るまで様々。
 露ら様な表現は嫌うが目立ちたがり屋。

太陽蟹座/月乙女座(セクスタイル関係)
 品の良い女性的センスを持つナンバーツー向きの人物。 才色兼備、本来これは女性を形容するのに用いられる言葉だが、男性であっても此の表現がピッタリの垢抜けた雰囲気を持つ。 好き嫌いはハッキリした主張を持つが、自ら進んで口に出すようなことはしない。 恥ずかしがり屋で無愛想な場合もあるが、かなりのデリカシーの持ち主。
 清潔好きで他人にも同様の潔癖さを求め、この点は口うるさい処がある。

太陽蟹座/月天秤座(スクエア関係)
 「何の変哲もない没個性に安心感を得ようとする」蟹座の太陽と「さり気なく個性の主張を欲する」天秤座の月が葛藤を産む関係。 配偶者、子分、子供等に上記のどちらかの要素を体現してくれる投影役を得ることによって安定を得る場合が多い。 ファッション・コーディネイターに多い組み合わせ。
 ファッション業界に居れば「さり気なく個性を主張する」ことは「何の変哲もない」ことに成り得るので好都合だからである。

太陽蟹座/月蠍座(トライン関係)
 親、殊に母親との縁の深さを感じさせる組み合わせで、心許せる一握りの人と深く関わりを持とうという閉鎖性を示す。 非常に強い防衛本能を持ち、これが行き過ぎて激しい攻撃性を示すひともある。 敵に回し恨みを買うと恐いタイプ。
 集中力を必要とするシチュエーションで独特の強さを発揮するが、これの裏返しとして呑気な雰囲気だと注意が分散し精神的に脆くイライラしがち。 瞑想するなどで状況如何に関わらず精神的タフさを保てるようにすると、非常に頼もしい人物になる。

太陽蟹座/月射手座
 射手座の月は非常に社交的で八方美人的ですらある、これは「何事も自分の場合に当てはめて考える」蟹座の太陽の「狭い個的世界の感性」にとっては過重な社交性を要求される事になり心理的消耗が激しい。 勢い表面的な交友関係ばかりやたらに多いという事になりがち。
 結婚コーディネーターなどに成ると良いかも知れない。
 本来「公的生活を司る太陽が私生活的」で「私生活を司る月が社交的」という裏腹さにより生活のテンポがおかしくなり易いので、どっちがどっちでも余り気にならない自営業(当然事業規模は大きく出来ない)向きなのかも知れない。

太陽蟹座/月山羊座(オポジション関係)
 どちらも自分を社会規範に沿ったかたちにしようとする同士の組み合わせなので、かなりこじんまりした人物となる。 かなりの常識派で堅物と言って良い。 職業的にはご察しの通り公務員、分けても交通課の警察官が合っている。
 恋愛は上手い方ではないが、蟹座の太陽が庶民的社交性を持っているので「お見合でないと結婚できない」ということもない。 裕福である必要はないがある程度幸せな家庭環境に無いと排他的で意地の悪い性格になってしまう。

太陽蟹座/月水瓶座
 子供の頃から独立心旺盛、いわゆる「ませたひねガキ」で子供の頃は可愛くない場合が多い、それが家庭を持つ頃には逆に非常にオーソドックスな人物に成っている。
 水瓶座の月は小さい頃に母親との縁が薄いという意味でもあり、火星や土星、冥王星とのアスペクトを持っていると離婚による生別or死別という場合も考えられる。 蟹座の太陽はこれに非常にコンプレックスを感じるので、幸せな家庭生活への渇望は強い。 ところが実際に家庭を持つと自分の子供に同じように薄情な扱いをしていた、という風に成りやすい。
 「何故?あんなに家庭的なひとが?」と言われながら離婚するひとに多い組み合わせ。

太陽蟹座/月魚座(トライン関係)
 「排他的ではないが自分の世界を広げる事が苦手」な蟹座の太陽に「他人との間の心理的境界線を無くそうとする」魚座の月が他人の意識を際限なく流入させるので気苦労が多い組み合わせ。 水の星座同士の調和の関係なので精神的軋轢はさほど発生しないし、年齢&経験を積むに従って苦手意識は克服される。
 他人の為に心を砕いている時に一番幸せを感じやすい組み合わせで他人のお世話をする職業に向いていそうだが、雰囲気に呑み込まれ状況判断を誤るので看護婦(特に緊急性を要する救急外科)、情に流されて依怙贔屓をする悪い癖を持っているので保母、幼稚園、学校の先生などはお勧めできない。 他の感受点がシビアさを補ってくれておれば可。


本稿は1998年初出のものに一部加筆訂正(誤字脱字の訂正、時代に即さなくなった表現の修正)して再掲するものです。